友達のこと

昨年、二人の友達と縁を切ったり切られたりしたけど

そのうちの一人から仲直りしたいと連絡が来た。
もう10年来の付き合いの子。

わけのわからないタイミングで、急に酷いことを言われたまま、疎遠になっていた。

その子は精神科にずっとかかっているんだけど、調子が悪くて私にそういうことを言ってしまったようだった。

というか、疎遠になってからの彼女の生活を聞いておどろいた。
強い向精神薬のせいで、記憶が途切れ途切れなまま、1年ほど生活していたようなのだ。

その間に起きた大きな出来事以外、思い出せないらしい。私に対して言ったことも、詳細までは覚えていなかったり、一時的に言ったことすら忘れてしまっていたらしい。

私は彼女にひどいことを言われてすごく傷ついていた。

けど、謝ってきて、どんな風に薬が増減したか、これまでの日々について語る彼女が嘘をついていると思えなかった。

そうしたら、許すほかなかった。

確かに傷ついたけど、精神の闇の深さについては私もわかる。
どん底のなかで人からの信用を失い、社会から解離していく辛さ。
その時一番欲しかったのは周りからの信頼とか、理解だった。だから私は、許そうと思った。

そうでなくても、インターネットで知り合って10年以上、時々会ったりしながら、互いに誰にも話せないことを語り合ってきた。

人との出会いって本当に、かけがえがないものだなと思った。
そして、そんな1年を送ってきたという、人生の残酷さ。

許すとか 許さないとかじゃない。もはや情がある。

彼女に言われたことは消せないけど、もう、そうならないように、元気でいてほしいと思った。彼女といて楽しかったことの方が多いから。

私は何度も思い出してた、彼女のことを。

また友達に戻れて、嬉しい。
人の繋がりって不思議だな。