長野2日目

昨日は松本、今日は長野市を観光。
朝早くから善光寺参りに行き、午後から小布施に移動して北斎館を見た。

葛飾北斎のことをあまり知らなかったが、とても魅力的な画家だと思った。
生へのエネルギーがとても強く、生きよう、生きようとしているしぶとさ、執念にとても興味を持った。

死ぬ間際にも、あと5年あればほんとうの画家になれたのに、というような言葉を残したとか。

30以上のペンネームに、100回近くの引越し。一体どんな人物だったのだろうなあ、と、そのエネルギーの強さにとても心惹かれる。

最晩年に描かれたという、龍が富士を超えて天に昇っていく絵が素晴らしかった。どこまでも極めたいという執念を感じる、凄まじい絵だ。

北斎の絵が、ヨーロッパで流行したジャポニズムに強く影響を与えているというのにも驚き。知ってるようで、知らなかった。
ドビュッシーやガレにまで影響してるだなんて。北斎の絵は本当カッコいい。

現地から友達や父親に北斎の絵葉書を出した。

戻って、夜はやっとそばを食べた。蕎麦居酒屋だったので、野沢菜や鴨肉などもつまみに、日本酒を飲んで。美味かったー
ちょっと高かったけど。

最近、魂が動く瞬間というのが、あまりに少なかったな。
もっと、生きてる!と感じたい。
低く安定しているよりも、うんと不安定でも高くを見たい。というかそんな人生が長かったから、凪のような日々が続くと焦る。

今回の旅行は楽しいんだけど、エキサイティングではない。
気心知れた、テンションの高くない女子たちと、のんびり進む旅。いやもちろん、ケンカとかしたくないしね。大好きな友達なんだけどもね。

そして明後日からの北海道もなあー。

ドキドキして、ハラハラして、心臓が1回転するような楽しいことをしたい。
ものすごい憎しみとか、悔しさが原動力でもいいから、脇目も振らず何かに没頭したりしたい。
誰かの言った一言で、死んでもいいくらい嬉しい気持ちになりたい。
そんなことは、彼といたら一生起きないんじゃないか、そういう複雑な気持ちで、やっぱり海に重金属が広がったような、諦め、停滞、不安。が、ある。

すごく嫌なわけじゃない、楽しみがないわけじゃない、不幸なわけじゃない。
でもこれは幸福なんだろうか?

さっきも書いたように、心がウキウキと跳ねて、どこまでも飛んでいってしまいそうな、高揚や興奮、そういう喜びって、わたしの中からもう消え失せたんだろうか?

悲しい。

何をしてても満たされない。
今日、ああ、生きてると思ったのは北斎の絵を見てた時だけだ。
北斎館でムービーを見てたらなきそうになってた。

まあ、いつもいってるように、その時のベストを尽くすしかない。今はこれが精一杯だからこうしてるのに違いない。自分が選択してきて、こうなった。
自分はいつも自分に正直であることに違いなく、ここまできて、こうなった。
だから、仕方ない。
もう少し自分の人生をやってみよう。