静かで大きな変化

なかなか気持ちの整理がつかないんだけど、そろそろ文字にしてみる。

先週、職場で社長に苦言を呈してしまった。
言うほどのことでもなかったかもしれないけど、半年とか1年とか気になっていたような事なので、言葉にしてしまった。

簡単に言うと、彼が私の話には耳を傾けないのに自分のどうでもいい話はどんどんしてくるってこと(笑)

ひとつひとつをとってみればほんとうに些細なことなんだけど、モヤッとすることがずーーーっと続いていて、「こういうこと多いですよね。」って言ってしまった。

というのも、満を持して話し始めたことをこっぴどく、かつ無邪気に、思いっきり無視をされたから。
適当にあしらわれて、なんでこんな思いをしないといけないんだ?と思って、しばらく寝かせたけどやっぱりおかしい。と言ってしまった…

でもそこはやっぱり社長で。
感情的になることも否定することもなく、「おれは確かに長年身近にいる人に対して雑になるところがある」と認めていた。

そういうことがあったからかどうなのか、今週は全て在宅でやってみたらどうかと言い渡された。

人として大好きだった社長に、こんなに会いたくないと思っているのは初めてで、今も戸惑っている。

同時に、社長としての彼とは今後も付き合いが続くけど、メンターとしての彼からは卒業するのかもしれないと思っている。

知り合って5年間、ほんとうに多くの事を学ばせてもらって、完全に社会不適合だった自分を、納税できるいっぱしの社会人に引っ張り上げてくれた。
ハッキリ言って親よりも大切に育ててくれたと思う。

ただ、彼から今後も学ぶことがあるのかと言われれば、もうないのかもしれないと思う。

だからそのキッカケというか、少しネガティブな形ではあったけど、その空気を敏感に感じ取ったから、今のようなことになったのかもしれない。

勿論、多少気まずさがあるだけで、何ら変わることはないんだ。

でも、自分の中では結構、これは彼からの卒業なんだということがハッキリしてきていて、それが受け止めきれなくて泣けてきてしまう。

私の人生は全てが出来すぎてるように思えて。
バリバリ成長する時代を終えて、一つスキルを身につけて、とりあえずライターとしてはどこかの会社だとかフリーランスとして生きていけるレベルになって。

去年は取締役とケンカして、またステージも変わって。
その時のことを社長は評価してくれて、私のために涙を流してくれて、「リコさんは、今後も思った事をハッキリ言っていくべきだ。」と言ってくれた。自分の中ではそれも大きな出来事だった。クライマックスというかハイライトと言っていいかもしれない。

そして、さて。と一息ついたところで結婚もして、ちょうど業務内容もやや単調というか、完全在宅でも問題ないような内容になって。山梨に引っ越すことになって。

最近はもう、「私は社会人として大丈夫ですか?」とか、「満足な働きができてますか?」とか
つまり「私って存在価値がありますか?」なんて質問をしなくても
十分自分の事を認められるようになった。

そういえばこの間社長にもそんなような事を言われたんだった。
なんて言葉を使っていたんだったっけな?

「もう大分、一人で立てるようになったんじゃないか?
自分の事を自分で認めて納得できるようになったんじゃないか?」

みたいな事。

親に自己肯定感を育んでもらえなかった自分にとって、ほんとうにここまで来れたことは奇跡だった。

自分に自信があるとかないとか、そんなことを考えずして日々を過ごしていく、そんな普通の人みたいな事が生きているうちにできるとは思わなかった。

この間、自分が失礼なことを言ったとか、間違ったことを言ったとかは思わない。
「思ったことを思った通りいう事にあなたの価値がある」と社長に言われた通り、ハッキリ、でも言葉は丁寧に選んで伝えた。

それはただの起爆剤だったけど、それを言ったことで卒業する時がきたということが、浮き彫りになった。

整理できない。
涙が出てくる。
どうしたらいいのかわからない。
彼が不在で、どうやって人生の指針というか、そういうものを組み立てていったらいいのか。

とても静かだけど、自分の中では大きすぎる出来事だ。