断片的であること2

身近に私が好んできたもので、この個性に関連があると思われるもの。

今はほとんどやらないけど、10代の頃はよくゲームをしていた。据え置き型はなぜか苦手だったので、携帯型ゲーム機で遊んでいた。

そんな中で私のベストヒットだったのがニンテンドーDS「Urbs Sims in the city」という洋ゲー

街を駆け巡り、いくつかのグループ(リッチ系、おたく系、ストリート系、アート系)のどれかに属する、個性的なキャラクター達と仲良くなり、おつかいをこなし、ミニゲームでお金を稼いで、好みの家具を買う。引っ越すこともできる。

街は広く、最初は場所を覚えるのに苦労するが、それもリアルに感じられて良かった。

たくさんのパラメータは常に動いていて、時間経過とともに清潔度が低くなればシャワーをあび、もれそうになればトイレに行く。
テレビをつけたり踊れば楽しくなり、会話しないと悲しい気持ちになる。

シンプルながら人間に必要な要素がわかりやすく表現され、ちっぽけな自分の分身が愛おしく感じられた。

友人になれるキャラクターはほんとにたくさん出てきて、30人位はいたんじゃないかな?
それぞれと仲良くなり、街を駆け巡るのがとにかく爽快だったのだ。

もちろん人生はゲームのように軽やかに気持ちよくは進まないけど、このゲームをプレイしていた頃は、まるで自分自身が主人公になったように、うまく世を渡り、都会をしなやかに駆けることができるような気がしていた。

クールな別の人生を追体験できたのだ。
幸せだった。


上記とは別に、同じ部分が反応するゲームはプレイステーションLSD」。

これは何年も中古ショップを探し歩いたが一向に見つからず、結局、SONYアーカイブスという古いゲームを安くPSPでダウンロード購入できるサービスで手に入れたものだ。

ひたすら夢の中を歩き回り、何かにぶつかってはワープし、また歩き、ワープし…という繰り返しのゲーム。

夢に出てくる大まかな場所はいくつか決まっている。昔の日本みたいな街並みや、暗く、ビルと海があるさみしい風景や、サイケデリックな広場、遺跡のような場所や、アパートなど。その中をほんとにひたすら、歩くのだ。

時間経過や落下で、その日の夢が終わると、日付が進んで、また次の日の夢が始まる。探索が始まらず、謎のポエムや映像が流れてその日の夢が終わることもある。主人公は一体、どんな現実を生きているんだろ?

とてもゲーム性の低いゲームだけど、私は、ビルと海がある暗い街がすごく好きだった。
とても寂しくて、いつまでもその街を歩いていたかった。


他にもパソコンのフリーゲーム「ゆめにっき」何かはコンセプトが似ているけど、あれはちょっとあざとすぎるからそこまで響かないのかもしれないなぁ。

架空の街で、自分の欲求を満たせるのは幸せな事だなぁ。
数年ぶりにUrbs、やってみようかな?