クワイエットルーム

クワイエットルームにようこそ、を見返してる。

後輩が見たと言っていて、急激に記憶が蘇ってみたくなった。

そしたら主人公のあすかと自分を、以前より重ねて観ることとなった。

まずあすかの職業がライターであること。
彼女はフリーライターだし背景も違うのだが、取材の感じとか原稿書いてる感じとか自分と少しだぶった。

しかも酒と睡眠薬で気持ちよくなって入院しちゃってるし。

なんて言うのか、鉄男との同棲してるあの雰囲気とか、クリエイター的なそこそこの年齢の男女の生き様?みたいのの空気感が少しわかる気がするのだ。

そしてあすかの抱えたトラウマ。

抱えきれない闇が日常を蝕む。
闇というのは短期的なものもあれば長期的なものもあって、、

私は年末に母と揉めて以来かなり調子を崩してしまったし、解決しないストレッサーというのがいかに日常に影響を与えるかというのがすごくわかる。

あと、昔の話ではあるが閉鎖病棟の独特の空気…

誰も信じられない感じ。

いくら仲良くなっても、連絡先交換しても、全員不安定。

全て懐かしくて、私はなにも変わってなくて、そしてあすかの年齢が28歳だってことがわかって(近い)、以前よりもより近いものとして映画をみた。

これは、わたしの映画だ。って感じ。
そう感じる人は多いんじゃないかな。

あすかはトラウマを抱えつつアホな生活をしながら、ギリギリ社会人としてやっていた。でもそれが事故的な入院によって、根源的な、生きる理由とか、トラウマへの直視とかを余儀なくされる。

みんなきっと社会人なんてギリギリやってるんだろうな。

あすかの孤独がしみるんだ、、、
内田有紀がハマり役で、メチャクチャ美しい。

そしてフリーということでどこにも属してない、所在ない感じもなんかぐっとくるものがある。
うちは家族のような密接な職場だが、会社組織としてマジョリティ的な働き方なのでそう感じるのかもしれない。

とにかくクワイエットルームにようこそは何度見ても素晴らしい映画だ。

真っ白な部屋、5点拘束、そのなかの絶望感、未来の見えなさ、懐かしいし共感するし、、ヤバイ。。

くだらないギャグを挟んでおいて、ドーーーンと突き落とす。松尾スズキのエグさは本当に半端ない。

終盤、病棟でしっちゃかめっちゃかになるシーンは本当に神がかってる。
何度もぐちゃぐちゃに泣いてしまう。

人ひとりが生きること、抱えるべきこと、ひとりで乗り越えなければならないことってなんて多いんだ。

そこから分断されるのが閉鎖病棟だ。

ずっと忘れないようにしよう。
あの絶望も、いまの共感も。

あーーー
耽溺していたい。