夫とうまくいかない

移住してきてから、夫とまるっきりうまく行かない。
始めの頃は東京にいたころと同じ調子で、うまくやっているつもりだった。
でもある時、自然と夫からのスキンシップが減っていることに気づいて、何で?と聞いたら、私が出したものをしまい忘れていたりするのが気になっていたとのことだった。

なぜ直接それを言わないで、スキンシップが減る、つまり近づかなくなるという方法を取るのかわたしには分からないけど、とりあえず原因は分かったので、気をつけるようにはなった。
(私は本当に片付けが苦手で、まったく無意識に物が出しっぱなしになることがままある)

でもそれから何となくギスギスしてきて、そこを直してもスキンシップが減ったのはそのままだった。猫が来たことも理由にあると思う。
ただいまと言いながら私よりも猫に近づき、抱き上げてる。もちろん私も猫は大好きだからことあるごとに抱いている。

不安を抱えながらもなんとか生活をやっていたけど、次は私が山梨の生活に慣れず、引きこもり状態になってしまっていたことに苦言を呈された。

私は夫にまた負担をかけていたからスキンシップが減ったままだったのかと思って、友達作りや居場所作りに奔走を始めた。
夫の1人になれる時間を意識して、少しずつ自分だけで外出するようになってきた。

でもそれでも、ダメみたい。

夫に聞いても、何も変わっていないし、考えすぎだろう。と面倒臭そうに言われるだけだ。

コミュニケーションが取れない。

なんでそう思うの?
そんなに違うかな?
俺だってしんどいんだよ。

とか、何でもいいから夫の気持ちを知りたかった。
聞いてもまともな答えが返ってこない割に機嫌が悪くなるので、何か本音を隠してる風にしか見えなかった。
まったく夫の気持ちがわからず疑心暗鬼になって、何度も同じような問いかけをしてしまった。

夜遅くに私がその話をすれば、時計を気にする。明日早いんだよ、と言わんばかりに。

私は夫の気持ちが聞ければそれで良かった。自分にとってマイナスであっても、真実を知りたかった。夫が本当に何も変わらないと思っているなら、抱きしめながら、「ごめんね」とでも言ってほしかった。

コミュニケーションは成立しない。
放った言葉が上滑りしていくだけ。

できるだけ、あなたが1人になれるようにする。と言って、話は終わった。

限界だ。

こっちに来て、同じ部屋でも寝れるようになっていたけど、ついに寝室を別にした。

東京にいた時のように仲良くしていたかったけど、それがうまく行かないなら、もう無理に笑顔でいたくない。
本音もわからない。
夫と話している時の自分は、真っ黒な闇の中に手を突っ込んで掻き回しているようなものだ。

何だかつくづく、夫婦ってなんだろうと思う。
こんなにしんどいことをずっとやっていくってことに、結構うんざりしている。

本当はわかってるのに。
夫婦という形に、自分の幸福は多分見出せないこと。

苦しいことの多い人生だった。
もうできるだけ苦しいことを味わいたくないのに。どんな形でもいいから早く脱したい。
知らない土地で夫とも仲が悪いなんて地獄だ。信じてついて来たのにバカみたいだ。