ねこが来た

山梨に引っ越して2週間。
私は東京にいたり、実家に帰ったりと色々あったのでまだまだ慣れてないけど、軽トラを支給された夫は多少車通勤にも慣れ、仕事も忙しく、楽しくやっているようだ(果樹園)。

さて、実家に帰った際、保護猫活動をしている友達から猫をもらってきた。

茶白の男の子と、黒猫の女の子。

8/13に引き取り、香川県から山梨県まで約7時間という電車の旅に耐え、なんとかうちにたどりついてくれた。途中うんちやおしっこも我慢してくれていたようで、困らされることなく帰宅することができた。

私は猫を飼ったことがないので、色々不安だったけど、黒猫の方は元気がよくすぐに慣れてくれた。
まだ小さく、子猫です!という雰囲気なんだけど、とにかくめちゃくちゃよく食べる。
食事で釣ったら一発ですり寄ってくる感じ。

で茶白の方はなかなか慣れてくれず心配だった。優しくて人が大好きな子だよと聞いていたので、すぐ慣れると思っていたらなかなか。。人が入れないような遠くに引っ込んでしまってなかなか出てこなかった。

けどやっぱり時間は偉大で、3日目の今日には茶白も体を擦り寄せてくるようになった。
特に、昼間夫とリビングで昼寝をしてしまった時、きづいたら2匹も一緒に私達と寝ていて、すごく幸せな気持ちになった。

猫ってこんなに幸せをくれるのか!と、今は猛烈に感動しているところ。
これだけ愛好家が多いのもわかる。まだ子猫というのもあるけど本当に屈託がなくて、まっすぐで、とてもとても可愛い。
ただ、追いかけっこがすごいから、夜間はケージに入れないと騒音が心配というのが残念。

おまえらがうるさくしなければ出してやるんだよ、と言いながら、21時ごろにはケージに閉じ込めている。

今日は一応動物病院にも連れて行ったが、健康そのもの、と言われて一安心。
譲渡してくれた友人がノミ取りやワクチンなんかも徹底してくれていたので、今日はあまり医療費をかけることなく帰ることができた。

ただ、猫フィーバーのせいか、夫と私のスキンシップがかなりなくなっている笑

お互い同じ方向(猫)を向いて一喜一憂しているだけなので、仲はいいし、不満もないんだけど。
でも、愛情って定量があるのかなぁとか、子供ができたらこんな感じなのかなぁとか、色々考えた。

子猫だし、本当に家族というか子供が増えたみたいで。
入れても入れてもエサや水をひっくり返されて激怒しつつも愛おしくて、常に愛情ホルモン的なものが出まくっている感覚。
大事にしてあげたいなー、こいつ私がいなかったら死ぬなー、っていう。

猫が来てくれて本当に嬉しい。
山梨は意外と暮らしやすいし、夫もだいぶ時間ができたので前より全然満たされてるけど、それでも時々感じる寂しさとか将来の不安みたいな穴にぴったりと猫がはまってくれている。笑

一応原付の契約はしたけど、乗れるようになるのは月末だしねぇ…

今は何時間でも猫を見て猫と遊んでいられる感じ…笑
これが日常になるなんて、なんて幸せな人生なんだ…

2匹とも、友達が保護してくれなかったら今頃この世にはいなかった猫たちだ。

茶白の方は罠だかネズミ捕りだかのトリモチに引っかかって発見時はベタベタ、
トリモチに引っかかった子は予後が悪いこともあるそうなので本当にラッキーな奴らしい。
黒猫が挑発したら追いかけっこするけど、一匹だけならすごく穏やかで、あまり走り回らない。
優しくてちょっとどんくさい、けどそこが本当にかわいい。

黒猫は小さいのに茶白の分のごはんまで奪って食べるほど食い意地が張っていて、お腹がポンポコ。
ものすごく元気でいつも走り回って抱っこさせてくれないのに、ケージから出たいときだけは中から私の手に頭や体をこすりつけてくるあざとい奴。でも一つ一つの仕草が殺人級にかわいい。

2匹とも全然性格が違っていて、猫ってこんなに個性のある生き物なのかと知った。
野良猫しかイメージがなかったから、近寄るとぱっと逃げる、懐かないっていう印象しかなかった。

2匹でいる時、人間といる時、それぞれ見せる表情も違うし、今日みたいに人間が寝たら横でそっと丸まったりとか、近づいたらケージを開けてほしいとねだるように鳴いたりとか、ある程度の知能というか、人間の生活に馴染むような回路があるのだなとも理解した。

犬は飼ってたけど外飼いだったし、ハムスターやうさぎも馴染みはあるけど全然懐かないし。

今まで正直、その友達や私の父親が関わっている保護猫の活動というのが、本質的には理解できてなかったんだと思う。人間がまず第一で、その次に動物でしょうと。自分自身満たされてないのにそこまで保護猫のためにボランティアしてお金や時間を使うのはなぜ?と心のどこかで思っていた。

でも、うちに来た茶白や黒猫のような猫が日本全国で何匹も死を迎えているとか
友達がその活動をしていなければ、私はもしかしたらペットショップで猫を飼ったりして
茶白や黒猫とは会えなかった。と思うと、他人事でないような恐怖感というか、なんとも言えない感情になる。

行政の力で命をなくすというのはやむを得ない方法なのかもしれないけど、
この子たちがそうなっていたかもしれない、と思うといても立ってもいられない。

今は私も少ないながら友達に少しばかり寄付したり、プロジェクトを手伝ったり、こうやって実際に引き取ったりできたけど、心のどこかでやや諦めながら、その活動に参加してる感覚。

だって一回の出産で何匹も生むでしょ、、
万一、手術が遅れてうちの2匹が子供を生んじゃったら本当たいへんだよー
今日はじめて自覚したけど、なるはやで去勢避妊しないとうちも猫活動しなきゃいけなくなる。

別の友だちで、猫を飼うならこのブリーダーと決めている人がいる、という子がいるけど
最近はブリーダーという職業自体、色々と疑問を持ってしまう。
確かに血統書つきの猫は美しいけど、例えばスコティッシュなんかは繁殖を推奨されていないし。。
ちゃんとしているブリーダー?だとしても、もし奇形だったり、弱い子、かわいくない子が生まれてしまったらどうするんだろうか、と空恐ろしい。。(無知ゆえの早とちりだったらすみません)

まぁでも、ブリーダーがいなくなったら血統書つきの猫を飼えなくなってしまうわけだから
それはどうなんだろうという気もするけど、ホームセンターやペットショップなんかでいかにも気軽に展示しているのが問題という話なのかな。

年に一度大事な日だけに専門店で食べるうなぎと、丑の日に大量に並べられるスーパーのうなぎのような感じで…

飛躍してしまったけど
とにかく世間の猫ブームが体感をもって理解できた。
こんなに可愛いとは思いませんでした。20年とか生きる子もいるそうだから、天寿を全うしたとしたら私は50歳?なかなかいい歳だ。
最期を想像するだけでも怖いけど、これからずっと家族として、大切にするからね。
本当にうちに来てくれてありがとう。