はじめての体験
女性向けの性的サービスを利用した。
受ける直前までは友達にラインしまくって、性欲の強い自分みたいなのを露悪的に表現していたけど、いざ受けてみて、終わってみたら、体じゃなく心が裸にされたみたいに、自分という存在の心もとなさに泣いている。
こういう体験を、みんな様々に受け止めると思うけど、自分にとっては、完全に自分と向き合う作業だった。
いやらしいことをしているんだけど、そんな感覚は全然ない。
気持ちいいんだけど、気持ち良さの奥で、ずっと自分と向き合い続けてる感じ。
夫に肉体的に愛されなくて、自分の心はどれだけ縮こまって捻くれていたかを感じた。
快感を得た時に、1人で達したというわけでもなく、相手とひとつになったという感覚があるわけでもなく、だから余計に向き合う感じになったのかもしれない(もちろん本番行為はない)
美味しいものを食べたり、見た目を磨いて好きな服をまとったりするように、性的な欲求があるなら応えてあげないとこんな風になるんだと思った。
セラピストが帰ってから死ぬほど泣いている。
悲しいわけではないんだけど。
自分にとっては、禅のような、すごくスピリチュアルな経験だった。
いや悲しくないというと嘘だわ。
向き合われていなかった自分を発見して悲しい。
自分がかわいそう。
孤独を感じる。
かといって、じゃあ夫を愛してないわけではない。嫌いなわけではない。恨んでないかというと少し恨んではいるけど。
とりあえず今後どう生きていったらいいかが、全然わからなくなった。
どうしようマジで……
お腹すいた…
ルームサービス取ろうかな…
ラブホテルという、本来2人ですごす空間で一人きりというのはなかなかいい。
いやがおうにも自分に向き合えて。
はあー
マジでどうしよう